環境にやさしい住宅を実現するには、
快適だけを追い求めるのではなく、
人と環境にやさしい断熱材を選択することが重要です。
新聞古紙を主原料とするセルロースファイバーは、
人にやさしい自然素材の断熱材であり、その他の断熱材に比べて、
製造から廃棄までのエネルギー消費量(環境負荷)は、
圧倒的に低いと言われております。
昨今、世界中で問題になっているのが、
建物の解体時に出るゴミで、
特にリサイクルの難しい石油由来の断熱材の廃棄が
やっかいだと言います。
日本でもよく使われる発泡系断熱材は、
自在に膨らみ隙間を埋めてくれるので作業性は良いのですが、
解体時に壁を剥がしてみると
木材に強力に固着しているため、
容易に解体することが出来ません。
手間をかけて剥がしたとしても
石油由来の断熱材や木材は再利用する事ができません。
一方で、セルロースファイバーは、
木質繊維の自然素材でありますし、
解体時に、ボードやシートを剥がした上で
材料をかき落とせば断熱材と、木材が分別でき、
きちんと回収を行えば、再利用することもできるのです。
サステナビリティと環境への配慮がますます重要になっている今、
断熱材の選択は建物の将来に大きな影響を与えます。
サステナブルな家づくりを考える際には、
快適に住まうだけではなく、
製造から廃棄のことを考えることが非常に重要です。
日本セルロースファイバー協会は、
地域の新聞で作られた木質繊維「セルロースファイバー」を普及活動・施工する団体です。
セルロースファイバーは回収された新聞古紙を主原料にしており、
断熱性能や吸音性能を持つ建築用断熱材として地場の新築や改修現場で使用されています。
この取り組みにより、地域で資源や経済が循環し、
エコロジーな好循環が日本全国に広がっていくことで
持続可能な社会への貢献を目指しています。
日本セルロースファイバー協会 事務局 臼井