セルロースファイバーの性能/JIS-A-9523
セルロースファイバーの基準性能
- 熱伝導率/100mm
- 0.040 W/(m・K)
- 吸水性
- 15%以下
- 防火性
- JIS-A-1321の試験方法で難燃3級に適合
- 防かび性
- 菌糸の発育が認められない
- 撥水性
- 恒温水槽に浮かし60分後に沈まない
- 外観
- 不適切な異質物の混入が無い/社内検査
- ホルムアルデヒド放散区分
- F☆☆☆☆等級
無垢の木と同等の安全性等級
身近にある物の熱伝導率(単位はW/(m・K) ワット・パー・メートル・ケルビン)
- 空気
- 0.024
- セルロースファイバー
- 0.040
- 木材
- 0.14
- 水
- 0.58
- 鉄
- 83.5
- アルミニウム
- 236
※数値が小さいほど断熱性能が高い
断熱材は熱伝導率が0.06W/(m・K)以下のものを言う我が国は断熱材の性能を熱伝導率で評価します。
ドイツのフラウンホーファー研究機構(欧州最大の半官半民の研究機関)は、熱容量と熱伝導率を組み合わせた熱拡散率を基準としています。
熱拡散率=密度×比熱(熱容量)÷熱伝導率
防火性
フラッシュオーバーは 1000℃を超え一気に延焼する火災現象です。
セルロースファイバーには 難燃剤(ホウ酸・ホウ砂)が添加され、1300℃の炎も表面が炭化する程度の防燃性があります。
調湿性
快適な住まいは湿気対策がカギ / 湿気を制するものは住まいを制す
赤ちゃんの肌には瑞々しさがあり、女性は肌が潤う化粧品を求めます。
セルロースファイバーの調湿性によりお部屋に適度の潤い。
一般的な4人家族の住まいで1日に水蒸気量が4リットル放出されます。
家全体が呼吸する住まいの設計にヒント / セルロースファイバーは呼吸する断熱材
卵の殻は約94%が炭酸カルシウム
厚さ0.26~0.38mm
多孔質気孔は7.000~17.000 個
この気孔で呼吸に必要な酸素を取り入れ、内部で発生した炭酸ガスの排泄を行っています。
防音性
ホームシアター・ピアノのレッスン・ギターなどを気兼ねなく楽しめる空間を創造します。
吸音性の高いセルロースファイバーで音は凡そ10デシベル(半分)小さくなります。
(デシベル(dB)音の強さを表す単位)
防音処方/遮音+吸音=防音
- 遮音材
- 音の透過を遮断する/重い・硬い・厚い素材
- 吸音材
- 音を吸収し反響音を塞ぐ/柔らかくて多孔質な構造の素材
防音のリフォームに高い評価
上の階がうるさくて(ギターを足でリズム)リフォームしました。
天井の下に天井を作り専用シートを貼りセルロースファイバーをブローイング。
おかげ様で上からの音が気にならなくなりました。
防露性
富士山測候所の結露や寒冷地の氷柱をセルロースファイバーで止めた
1982年(昭和57年)富士山測候所のシエルター内が酷い結露
建設省(国土交通省)と大成建設の協力を仰ぎ、測候所の結露を止めました。
(機材はヘリコプターで搬送)
大手新聞が掲載
測候所は2004年(平成16年)閉鎖屋根に積もった雪が融けると軒先に氷柱ができ、氷柱の重さで下屋が落ちることもあります。
正しい施工(隙間なく連続)で氷柱はとまります。(写真上右)
マンションの結露を止めた
隣に白い背の高い建物が建ち日射が遮られ結露が始まった。
結露した壁(カビで汚い・臭い)を剥がし、断熱厚100mmを確保しシートを貼りセルロースファイバーをブローイング。(写真右)
お客様の声
結露した壁で子供の健康が心配になり結露の改修工事を行いました。
窓の取り外しに手間と投棄に費用が掛かるので、既存の窓をそのままにして室内側にもう一つ窓を作りました。
ガラスとサッシは1ランク上の製品にして間仕切り壁を取り外すことにしました。
結果
結露によるカビの臭いがなくなり雨の音が聞こえなくなった(防音効果)
エアコンは短時間でスイッチを切るようになった(断熱効果)
間仕切り壁を一つ取り外したことで部屋が明るく広くなり家の中に風が通るようになって快適
結露は物質の表面または内部で空気中の水蒸気が凝縮する現象です。
結露の多くは断熱の施工不良(断熱欠損)や温度と湿度のバランスや換気不足が結露を起こします。
原因例)
温度が20℃で湿度が50%の室内における露点温度(結露する温度)は9.6℃
壁や窓などの表面が9.6℃以下の場所で結露が発生する
一般的に温度15度以上で湿度が75%以上になるとカビが発生しやすくなります